エバートンロードを歩いていたのは「Nylon coffee」に行きたいがため。GoogleMapでは道が続いているように見えますがどうもマンションの敷地内でしかありません。その裏手(表?)にあるお店でたどり着くのに少し苦労してしまいました。

Nylon coffeeさんでは全てのコーヒー豆を農家から直接購入しています。何割かは農家から購入するというコーヒーのロースターは多い中、全てというのはすごいところ。何店舗も持っているような大きな店舗であれば可能でしょうが、大きくは見えない店舗でそれだけ農家から直接購入するということはコストとリスク面で大変だとは思いますが、そこはポリシーとして取引に透過性のない豆は買わないというものを持っているようです。

 

シンプルに、そしてすぐそばにいるのに迷ってしまうほどに柱の陰に隠れて見えなかった店舗ですが店先に立つと目の前に広がるのは賑やかに、そしてコーヒーをたのしそうに味わう人々がたくさん見えます。

 

なにか実験室のように見えるカウンターです。主に使っているのはカリタのウェーブドリッパーと抽出時間と重量を同時に測ることが出来るAcaia、グラフを残すことも出来る優れもので便利。
ハリオとカリタのコーヒー器具は世界的にトップレベルのバリスタやロースターで使われているのは日本人として嬉しいところ。

 

コーヒー豆の販売が200gramでも250gramでもなく300gram、初めてみる単位です。
コーヒーの香りや味わいを伝えるために使うのにオレンジやチェリーなどの言葉は良く使いますがコーラと表現されているのを見るのは初めて。

 

いただくのはキャンディーの香りがするエチオピア。
残念ながらこちらでもクレジットカードを使うことはできず。
日帰りで現金も乏しいため一つのみ購入。ほんとはもっと欲しかったクオリティの高いコーヒー豆です。
オンラインなら可能と言われたので、もしかしたらスタッフはオンラインでクレジットカード払いにして店頭ピックアップで出来るといいたかったのかも。

 

奥には大きなプロバットのコーヒー焙煎機が豆を休みなく焼き続けています。
排気と吸気がしっかり分けられているためか、コーヒー豆を焙煎する際の強い香りが思いの外感じなかったのがすごいところ。熱源が目の前にあるということは周辺も暑く、室温が上がってしまいますがうまく設計されているのでしょう。スタッフにも優しい工場だと感じられます。

 

しっかりとコンピューター管理でデータを取っているのが最近の主流です。温度と時間軸を使ったグラフを自動的に作られ、過去のデータとリアルタイムでグラフの山を比較が出来るのは非常に良い使い方。

 

コーヒースタンドとは思えない、パーティー会場のようにも思える華やかさもある店内。
小さい公園ですが庭とも思えてしまう緑を外に見ながらコーヒーをいただくのは贅沢な時間です。
シンプルさをうまく使っているカフェがシンガポールには多いように思えます。
あまり日本人が好まないシェアテーブルですが、大きめのテーブルに花があるのはすごく気持ちの良いもの。こんなコーヒースタンドが日本でも出来たら良いなと思える参考にしたい店内です。

 

まさかのグラスで提供されるコーヒー、プアオーバー(ドリップ)ですが、コーヒーのクリアさを見せたいこともあるのでしょう。コーヒー豆のジュースとして提供したいという思いが伝わります。ちょっと熱かったけれど。
この一杯を大切にしたい。と思いつつ香りを楽しみます。

次回に来ることがあればコーヒー豆を好きなだけ買えるように算段を付けて行ってみましょう。ごちそうさま。