ダニーデンへ来た3つの理由、その一つがブルーペンギンと会うこと。
ペンギンといえば南極と言われるくらい寒い地域に住むものですが、種類によっては程暖かい地域(それでも数度の気温が多い地域)に住むペンギンもあり、住宅の下に住むこともあるブルーペンギン。およそ30センチほどの背丈で本当に小さいペンギンです。
クライストチャーチとダニーデンの間のオマル、そしてダニーデンにほど近いオタゴ半島にブルーペンギンは棲んでいます。
極地にも近いニュージーランドの南島。夏のブルーペンギンと会える時間帯は日暮れに近い21時くらいがピーク。20時に近い時間ですが薄暗くなりつつあるオタゴ半島をひた走ります。なんと海との境にガードレールがなく、ハンドルを誤ると海にボチャンという道が続きます。
着いたのはアホウドリも見ることができるロイヤルアルバトロスセンター。
海鳥も多い半島の先にあり、車に海鳥が群がります。鳥の領域を侵しているのが人の立場ですが、車にオマケを残していかれるのはなかなか困り者です。
こんなに近くに海鳥を見ることができるのも人間に慣れてしまったのでしょうか。
この湾と砂浜にブルーペンギンはやってくるようです。
いよいよ日暮れに近く、広く澄んだ空に感動を覚えながらセンターへ向かいましょう。
中ではアルバトロスとブルーペンギンにちななんだ文献やグッズ、それから説明資料の展示も行われており、知識を深めることもできます。
夜はどうしても冷えるため、防寒具も同時に売っているのもありがたいところです。
アルバトロスセンターの中にはカフェもあり、時間まで飲み物等をいただくこともできるようです。
いよいよペンギンツアーが開始される21時、人がどんどん集まり始めます。
ツアーを執るレンジャーはクリスティナ。蛍光色のジャンパーが似合います。
注意事項からペンギンの習性などをコミカルに説明してくれ、和やかに進みます。
なんだか変なお立ち台だなと思っていたら、実はペンギンの巣箱に立っていたのでした。実用と説明にうまく使っているのが好印象。
説明は終わり、いよいよブルーペンギンがやってくるビーチへ向かいます。
クリスティナからの注意もありましたが、犬はNG。ペンギンにとって天敵です。
坂があるからといってビーチへバイクはNGと書いてあるのも中々みない表示です。
滑りやすい坂道なのがちょっと注意が必要ですがゆっくりと坂を下って砂浜へ向かいます。
いよいよ薄暗くなり始め、夜の帳もおりつつある中、迫り来る影が。
始めはアザラシかなと思ったもののそんなに大きくなく、海鳥でもない。。。
ブルーペンギンの群れがやってきました。初めて海を泳ぐペンギンを見ることができました。
水族館で泳ぐペンギンや岩場でくつろぐ所は見ることができますが、波の上から砂浜を登ってくるシーンを見ることができるのは自然以外はありません。
第一弾のペンギンの群れでもあるため、波打ち際でしばらく警戒するブルーペンギンたち。
いよいよ砂浜から営巣地がある草むらへ向かいます。
テラス状になっている場所からペンギンの営巣地を見ることができ、人が見るには十分。カメラでもなんとか撮ることができるだけの照明が備えられているのが嬉しいところです。
レンジャーも状況を見つつ、ペンギンの生態に影響を与えかねないカメラのフラッシュやAFライトも見て回っているのが生態を守る上で大切なことです。
もちろん、ツアー客通しでも必要なことは伝えているのも日本ではなかなかないところです。
岩の切れ目を続々と、そしてちょこちょことコミカルな動きで上がってくるブルーペンギンもまた可愛いものです。
休んでいておとなしい海鳥の合間を器用に縫ってきますが、あまりぶち当たっている様子は見ることはできませんでした。
なかなか悪い面構えをしていますが、そんなところも可愛らしく感じてしまうのがアレですが、コレだけのために一眼レフを持って来た甲斐がありました。
同じように考える御仁もいるようで500mmものレンズをつけた一眼レフを持ち込んだフランス人も。
生体の数も多く見ることができ、ペンギンごとの体の大きさや首回りの細さなどが結構異なるのがわかり、数を見ないとわからないこともあるようです。水族館などと違ってフリッパーにインシュロックで目印がないのも野生らしいところです。
こんな土や草の場所をペンギンが歩くところを日本で想像できるでしょうか。目で見るのは大切です
固まったように動かないペンギンから落ち着きのない動きをするペンギンまで様々。
日が落ちたところの碧い空、そして太陽の明るさが残って別次元の空を撮ることができたところで時間が来ました。
躓かないように段差にうっすらと明かりがあるのが親切。
レンジャーの案内とユーモアのある説明などなかなか楽しくも良い経験をすることができたロイヤルアルバトロスセンターのブルーペンギンツアー、何度会いに来ても良いと思えるブルーペンギン達でした。
帰り際に向かいに見えるダニーデンの街が非常に綺麗なシーンを見ることができました。内海とはいえ海なのに非常に凪いだ水面に反射する街の明かりに感動しきり。
旅はまだまだ続きます。
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