金沢といえば兼六園と呼ばれるほど金沢の代名詞でもある特別名勝、江戸時代は延宝(1676)から続く庭園で前田綱紀が造園したと言われています。

 

朝10時過ぎに小松を出発するNH754を選択したために駆け足で兼六園を回ります。荷物を持ち開園7時過ぎに入るため桂坂口にあるロッカーを目指してタクシーで走ります。

 

広い兼六園内を歩くには身軽になりたいもの、ロッカーがあるのは非常にありがたいものです。小型が300円、大型が400円と観光地ではまずまずの値段。両替機はありませんが、向かいに自動販売機があるため小銭に困ることはありません。

 

行きたいとは思っていましたがなかなか実現しなかった兼六園。冬の雪吊りが有名な写真でもありますが、今回は初夏の緑が茂る季節。どんな景色が待っていることでしょう。

 

入り口からして雰囲気がある兼六園。園内の飲食店が開いている時間や人が多い時間とは違った雰囲気を感じると思います。

 

園内では苔類が大事にされ、木々の下に生える苔がまだ日が低い光線に照らされてコントラストを生んでいます。

 

京都の古い園でも苔がよく手入れされ、昔の庭は苔の緑をうまく調和させたものが多いと思えますが、なにより庭を手入れする庭師の仕事がうかがえます。

 

木々の間に数々の小径が巡らされ、それぞれの表情が違って見えるのも良く計算されているのでしょう。木々がまだ育っていなかったころの風景はどんなものだったのでしょうか。

 

苔も様々な種類があり、場所によっても異なる風景を見せてくれます。

 

深い緑も素敵ですが、黄色が強い苔も癒しの効果がありそうで見ていて落ち着きます。

 

ちょこちょこと見える花木も朝の光に照らされて色が濃く見えます。

 

園内にある噴水は園内の高低差を使った噴水で動力は一つも使っていません。
それだけ兼六園の広さと高低差があると感じられるものです。

 

流れる川の岩も苔むしているのがまた色が濃く見え、じっくりと腰を据えて写真を撮りたいものです。

 

紅葉の季節はまた見事に映えそう。

 

階段両脇に作られた溝は石造りで雨の際に水の流れが出来てもえぐれることがないように考えられているもの。

 

加賀料理を頂くことができるお店はまだ開いていませんが、一度来てみたいものです。

 

そんな加賀料理のお店から見える池には滝もあり、夏はどれだけ気持ち良いのでしょうか。

 

風雨にさらされた茶室も締め切られてはいますが、のぞいてみたいと思わせる見事なもの。

 

ところどころ傾いた木々がありますが、支え方が違和感がないのが素晴らしいところ。周りの雰囲気に合わせた保全は庭師の腕でしょう。

 

いちょうが色づくころにまた伺いたいものです。

 

ここは日本なのか一瞬わからなくなるのどかな風景、絵のよう。海外の画家が日本の風景を描くとこんな風景に仕上がることがあります。

 

兼六園には二つの池があり、こちらは上流にある霞が池
風もなく水面が鏡のようにも見えます。

 

なんと日本武尊が園内に入るとはびっくり。

 

図らずともあやめの季節でしたが、水面に映るあやめもまた素敵です。

 

兼六園は金沢市内を見下ろせる高台にあり、周りを一望することが出来ます。
景色は高くはないものの、ビルが目に入りますが造園当時はどんな街並みが見えていたのでしょうか。

さて、飛行機の時間が迫ってきました、小松空港へ向かいましょうか。