福島駅西口を出てすぐの場所に市役所の出張所や福島の特産品を集めたショップが入った施設であるコラッセ福島。
その特産品の一つに各種日本酒をメインに集めたエリアがあります。
なかなか酒販店では置けない種類の日本酒も見ることができ、いかに日本酒に力を入れているかが感じられる場所です。

 

日本酒の質を鑑定する全国新酒鑑評会で金賞を受賞した数が6年連続で日本一であることを誇りにふくしまプライド。東北は日本酒の蔵が数多くあり、福島もその一つ。それでも質の高い日本酒がたくさんあるというのは美味しい日本酒に当たる確率も高いというもの。

 

店内は4合瓶から一升瓶まで揃えてあり、大事な方への贈答品としても良さそうなものまでラインナップ。駅のそばということもあり新幹線に乗る前でも持ち運ぶストレスが少ないのはありがたいところです。

 

「ロ万」などの日本酒を作る花泉酒造、全国的に限られたところで手に入るロ万とほぼ福島県内での流通である花泉、どうしても花泉に手が出てしまいます。
くらべてロ万は最先端を行く作りをしており、うすにごりなどの季節で出てくる日本酒がまた美味しくついつい買ってしまいそうなものばかり。

 

冷蔵庫には生酒などの冷蔵が必要な日本酒が保存されており、曙酒造の天明がこれだけ揃っているのも見事なところ。
日本酒にとって敵である光を防ぐために庫内の照明が落とされているのも酒好きとして嬉しいポイントです。

 

もちろん、花泉とロ万もこの庫内にあります。モチ米を使った七ロ万、店舗に並んでいる日本酒は2回火入れをすることが多いところ、火入れが1回のもの。生っぽさがあるのでしょう。

 

浪江の酒も見つけました、鈴木酒造店の磐城壽。震災につき現在は山形県の長いに移り、水は変わったものの造りは変わらず磐城壽の日本酒を飲めるのはありがたいものです。

 

4合瓶の冷蔵庫、最近は澪などが全国的に出してきたスパークリング日本酒。その前から福島県二本松市の奥の松酒造ではフォーミュラーニッポンなどのモータースポーツの勝利の酒として提供されてきた歴史もあり、プレミアムスパークリング日本酒として名高いものがあります。

 

もちろん2018年に新酒鑑評会で金賞を受賞した日本酒もその場で買うことができます。
酒を醸したもろみを搾り切らずにおいしいところを集めた袋吊り。搾りきらずに雑味がない分、出来高も低くコストがかかるため贅沢な日本酒が出来上がります。

 

地酒のカップ酒として大七、会津ほまれ、花春、そして花泉と、土地に根付いた日本酒がやっぱり飽きずにうまいものです。

 

流通量は多くないものの、焼き物が作られている福島の酒器も揃えられています。

 

日本酒蔵が日本酒で漬けた梅酒やゆず酒もおいしいものがたくさん。
焼酎を使ったものより優しい甘さのものが多いように思えます。

 

ふくしまの酒は日本酒ばかりではなく、最近はワインも作り始められています。
細々と始められた酒の醸造が花開いていく様を見るのはなんとも楽しいものです。
マスカットベリーA、デラウェア、甲州とのラインナップ。
メルローやカベルネソーヴェニョンなどのぶどうはこれからでしょうか。

 

土地の酒を見るのはなかなか楽しいものです。