とある情報筋からリークされた情報によって、千葉の上総一ノ宮駅周辺の「一宮町」を撮り歩くというイベントを知ることになり、公開前の事前段階で応募し、すぐに満席となるほどの人気となるフォトウォーク。どれもこれも素敵な作品とも言えるべき一宮町の写真を見れば納得の場所。チーム房総の「@saka_oym」さん主催のもと開催される運びとなりました。

千葉県一宮町。正確には外房である九十九里に面する「千葉県長生郡一宮町一宮」が正式な場所であり都内からも外房線に乗り継いで2時間ほどかかる場所でもあります。
ただ、ここがほんとに2時間で着くところなの?と思うことがあとに判明します。

 

一宮町の概要

東京駅から特急で60分。普通電車で90分ほどの距離
町の人口 12000人

 

いちのみやフォトウォークの概要

・一宮町のプロモーションビデオ
・観光協会のアテンドの元、街歩きと撮影
・昼食(寿屋本家で食べることも)
・稲花酒造見学
・自由時間
・懇親会

 

いちのみやフォトウォーク

なかなか千葉一宮町と聞いてピンとこない人も多い外房の町。九十九里にも近くサーフィンなどのスポーツで有名な海岸であり、2020年の東京オリンピックの会場にもなる一宮町。海岸は有名でも陸側はなかなか聞くことがないものですが、今回は陸側をメインに紹介したいという「@saka_oym」さんの意向に賛同したいちのみや観光局全面バックアップのもと、いちのみや観光局の職員の説明を聞きながら撮り歩くのがイベントの主な主旨。

 

まず集合したのは「寿屋本家」。明治時代に建築された鰹節問屋の建物で貴重な蔵造りと住居が繋がった建物で2016年に文化財としても登録された貴重な建物。

 

寿屋本家で集合し、まず渡されたのはフォトウォークで歩くエリアの地図と角八本店のまんじゅうとどら焼き。

 

少しあいた時間に土蔵を見ていたところ来襲した一宮町キャラクターである「一宮いっちゃん」。どうやら脇腹をくすぐられるのが弱点のよう。
本当は店の奥まで行きたかったようですが、背が高いために奥まで行くことが出来ずに外で記念撮影をすることに相成りました。
一時期のゆるキャラブームで出てきたキャラクターとは異なり、なにか可愛らしいところがあるいっちゃん。これからも愛されるキャラクターであってほしいものです。

 

角八本店前へ一旦集まることとしましたが、いっちゃんと一緒に移動していたところ角八本店のスタッフが出てきて記念撮影大会になり、いっちゃん愛されているなと感じるところも。

 

かき氷のお店である「赤七屋」さん。こちらも「寿屋本家」さんとともに有形文化財となった明治時代に建築された建物。

 

始めに歩いてきたのは「玉前神社(たまさきじんじゃ)」玉依姫命がまつられている神社で一宮町のランドマークとも言うべき場所。縁結びや安産に御利益があると言われています。山門の後に続く参道へ1対の狛犬。この狛犬の表情が可愛らしくて悪いものから守護するものではなく、なにか縁を向かい入れるように思える表情をしています。
こちらは阿吽のうちの口を閉じている吽形。

 

やっぱりかわいい口を開けている阿形

 

地域ごとにある神輿。重量は480kg、米6俵分の重さがあり、山側、海側でそれぞれ違う神輿に分かれているという、聞かないとわからない詳しい話がすごく有り難いところ。いちのみや観光局にて通常1000円でいちのみやまちあるきツアーとして開催しているものに加え今回は撮影も含めたツアーとなり、いちのみや観光局の方も若干手探りの部分もありましたがうまくツアーに組み入れることができることを楽しみに。

 

玉前神社の境内にある「はだしの道」。はだしで木の周りを3週することで願いが叶うと言われています。
是非とも願いを叶えるためにははだしで。ストッキングやタイツは履いていてはダメです。是非とも脱ぎやすい靴下で行ってはだしで歩いてみることをオススメします。

 

それぞれ自由に撮影できる時間をとってくださり、境内の中も撮影することが出来ました。縁結びに御利益がある玉前神社らしく、おみくじの結び方も縁を結んでいるように見えます。

 

手水も竜から出てくる水にも御利益がありそうですが、なにせ光がすごく綺麗。
玉前神社で御利益をもらいながらゆっくり1日過ごし、それぞれの時間の「光」を感じながら変化を楽しむのも一つの絵になりそう。

 

山門の色気を感じながら次へ行くとしましょう。灯篭の中から見た山門。この辺はボディのサイズが小さめであるミラーレスの独断場。

 

観明寺にて極彩色の欄間。地獄と極楽を書く井上円徹(左甚五郎の弟子)の作品。こんな見事な作品が小さい寺にあるのは驚き。気持ちは足場を組んでじっくりと撮りたいと思えるほど素敵。

 

観明寺はほどほどの高台に建っており、町中を見渡すこともできます。そんな位置にある鐘はまるで一宮町中を見守っているように思えます。

 

続いて軽く山登りとなる城山公園。一宮藩の一宮城があった場所は小高い山の上にある平山城で一宮町を見下ろす位置にあり、まだ塀が残っています。城があった当時はどんな風景を見ることができたのでしょうか。

 

城らしい狭間。形によって銃、弓矢など最適な穴の形があります。多いのは丸、三角、長方形。城山公園では丸と三角の狭間を見ることが出来ました。

 

一宮藩主、初代一宮町長である加納久宣公の墓が城山公園内にあり、まさに一宮町を見下ろして守っているように思えます。

 

「寿屋本家」へ戻り、昼食の時間となりました。事前に注文していた弁当を頂きましょう。

 

洋食と和食がうまい具合に弁当箱に詰められており、宝石のよう。

 

昼食時間が終わると今回のいちのみやフォトウォーク2つ目の柱でもある稲花酒造の見学へ。
この見学も蔵の中を説明して終わりなんていうものではなく、説明、試飲、撮影と普通出来ない経験をすることになりました。
仕込み前の蔵ということもあり、自由に蔵の中を撮影して回ることが出来るという日本酒好き、そして写真好きな人間として「うそだろ?」と思える待遇の良さ。この辺は「@saka_oym」さんの力によるものが大きいと思いますがここまで建物を撮るのにゾクゾクしたのは久々です。

 

翌週から仕込みが始まるために麹を作る器具やもろみを絞るための袋などの醸造器具が洗浄されて干してある場面を見るという貴重な体験をしつつ。

 

もう日本酒好き、呑んだくれとしてはよだれが出っぱなしな蔵の見学と撮影の時間を頂くことができました。

 

もちろん女将の詳しくもウィットに富んだ酒の紹介を聞きつつ、稲花酒造のラインナップをほぼ頂くことが出来る幸運にありつくことができ。酒好きがさらに酒好きになりそうな酒の紹介はオフレコもあるものの、酒好きには絶対おすすめしたい酒蔵となりました。

 

稲花酒造から帰り、大きくは二手に分かれた自由時間。ひとつは一宮町を歩き、もうひとつはプロのモノ撮りの方にライティングから知る撮り方。
始めに一宮町のプロモーションビデオの中であった一宮川。昔は渡し船もあったようですがなにか色気を感じるものがあり一宮川のそばで見つけた一宮町の菜園にある井戸。右岸を歩いていましたが、左岸を歩いている方もいらっしゃったようです。

 

海が近いため河口の川ではありますが河口とは思えない空と水面のコントラストがシビれる風景、こんな絶景を身近に見ることが出来るのは本当に羨ましい限り。

 

いちのみやフォトウォークの本編も終わり、茂原の「もんしち」へ懇親会へ参りましょう。土地のものを頂くことが出来るお店を選んでくださったのが非常に嬉しいところ。

 

地魚を頂けるのは旅の醍醐味。今回は旅ではないものの東京湾から出て太平洋の魚を頂くことができます。

 

一番の話のネタとなったNikon Z7 + otus 85mm F1.4。プロも絶賛する変態カメラ。一体1年後に何名買っているかが見ものです。

一宮町の素敵なところを見て回り、色気のある撮影もできた今回のいちのみやフォトウォーク。外房に来ないと損するよ。「一宮はいいぞ。」