2017年11月17日から20日にかけて台湾の南港展覧館で行われ台灣國際咖啡展(2017 Taiwan Int’l COFFEE SHOW)が行われました。
この中では台湾のバリスタチャンピオンシップ(TBC)も行われ、チャンプは世界のバリスタチャンピオンシップであるWBCへの参加権利が与えられます。
去年は台湾のチャンプであるBerg wu氏がWBCのチャンプとなり、2014年にアジア初としてチャンプに輝いた日本の井崎氏に続く2番目の世界チャンプを輩出した台湾。
現在、台湾のコーヒーシーンは盛り上がっており、日本以上にお茶を飲む文化が根底にあるためかコーヒーの広がりが日本以上に感じられます。
今回の台灣國際咖啡展は併催として茶、酒、厨房機器も同時に催されました。
入場にはスマートフォンで表示されるバーコード方式を取っており、入場時にこれまたスマートフォンを使ったリーダーを使って入場チェックを行っていました。
当日は台湾バリスタチャンピオンシップの準決勝が行われる日程で準備中です。
日本のバリスタチャンピオンシップでは見たことのなかったブース状の時間計測室。
まずはいくつかのエスプレッソマシンを。こんなシンプルなマシンなら飽きずに使えそうです。
最近頭角を表してきたシネッソ、だいぶ前からあるシネッソのエスプレッソマシンですが、ミルクをスチームするためのスチームハンドルが蛇口のように捻るダイヤル式ではなく、バーを上下することでスチームを開閉するタイプの走りがシネッソです。
あまりマシンに絵を書くことはありませんが、目を引いたのはAstoriaのマシン。こんなのがバーカウンターに置かれていたら楽しそうです。
絵に描いてあるのがBerg Wu氏のようにも見えますが。。。
ちょっと無骨でいいなと思ったのがこの「DALLA CORTE」イタリアのメーカーですが、まだ日本の代理店は存在していません。
その場でお兄さんに入れてもらったカプチーノ。
一番気になったのがオーストラリアのBreville、コマーシャル用途ではありませんが、家庭に一台あっても邪魔にならずにおいしいカフェが飲めそうです。
日本と一番違うと感じたのは生豆の販売(卸)、日本では大手商社と一部のギルドの力が強く、本当に強い「ロースター」は自分自身で現地の生産者に買い付けに行くという図になっています。台湾では大小の商社と商店規模の生豆の販売が非常に多く、小さなロースターでも比較的品質が良い豆を手に入れられるように思えます。
豆をサンプルにしているブースは日本の倍以上に感じられます。
なにやら生豆のサンデーマーケットのように見えますが(実際に現地は日曜でした。)、サンプルとして500g単位で売られているのは嬉しいところ。サンプルロースターなどが自宅にあればいくつか頂くところでした。
割としっかりと詰まっています。
台湾のコーヒーといえば阿里山が代名詞となっていますが、実は台湾コーヒーは阿里山というのは本当の一部で生産量もそこまで多くありません。
これだけ多くの生産地が台湾ではあり、最近フィーチャーされているのが南投産のコーヒー。
家庭で持つにはこれ以上とない富士ローヤルのみるっこ。普段使っていますが、非常に良いグラインダーです。
魔改造されていたみるっこ。右側のダイヤルでモーターの回転数を変えることができ、歯の間隔によって変える豆の粒度とは別のポリシーで変えられそうです。
聞くことはできませんでしたが、歯がコニカルではなく、フラットなのかもしれません。
変わり者としては石臼で挽く珈琲。メッシュの合わせ方を聞くことができませんでしたが、普段使っているグラインダーのように細かく合わせられるものでしょうか。
いろんな工夫をして美味しいところを探るというGeek達、潮流も紹介規模から展開する規模に広がって行く力を感じます。
これはサンプルロースターとしては大きいので小容量多品種の売り方をするには良さそうなサイズ。
色も形も非常に色気のある一番気に入った焙煎機がコレ。
ドイツの焙煎機であるディードリッヒ。ここまで大きいディードリッヒは国内ではあまり見ることができません。
山田珈琲店の山田さんがいらっしゃり、今度伺おうかと考えていたお店でした。
ところどころに日本語が書いてあるのも面白いところ。
ピニンファリーナのラインを感じるピッチャーも
色気があるミルクピッチャー、最近この形を多く見ます。明るいブルーなのがさらに牛乳らしい。
鮮乳坊は中沢やタカナシのような牛乳を扱うメーカーですが、プレミア感がある牛乳メーカーです。
マグに直接落とせるのは職場の給湯室などで使いやすそう。
こちらはポットに直接落とすタイプ。
水出し珈琲を入れるのに器具を新たに必要とせずコックを付け足すことで水出し珈琲を入れてしまえる技を見ることができました。
コックとスマホスタンドだけで次はやってみましょう。
ちょっと疲れなさそうな手動のエスプレッソマシン「nomad」、腕が疲れそうな手動のエスプレッソマシンが多いなか、シーソー式で体重も使えるので少し楽です。
ペイント缶を使った珈琲豆の売り方もいくつか見ることができました。日本でも缶がもっと安ければ商材として成り立つのではないでしょうか。
このパナマゲイシャの豆が非常に豊かな華やかさがあって欲しい!と思ったものの、価格も豊かで諦めた豆でした、無念。
入れているところから花の香りを感じられる幸せになる瞬間。
次のコーヒーを巡る旅は香港にしましょう。