活火山を2つ擁する八丈島ではいい泉質の温泉も多く、さらに深い場所には地熱発電に利用することもできるほどの高温の水脈があることで地熱発電の施設と発電所を作るために地下を掘った際に使用したものを展示している八丈島地熱館が併設されています。
今回伺った日には土砂降りというほどの雨で外の駐車場が水たまりになるほど。ちょっとした情報が入り口に掲示されているのは嬉しいところです。とくに温泉を巡ったり移動するにしても通行止めの情報があるのは観光客にとっては嬉しいものです。
雨の日も見ることができ、無料ということもあり立ち寄りましたが入り口で渡されたコイン状の金属プレート。
八丈島の説明もあります。地熱発電所に併設された八丈島地熱館が建っているのは三原山(東山)。
ビデオで八丈島がどのようにできたかの太古からの映像を見ることができます。どのように形成されたかがわかると街の出来た場所、そして温泉が多いことが納得できるものです。
はじめに渡された金属プレートはプレスして実演することができるもの。
ボタンを押すと火山がある地下と同じ圧力でプレートをプレスします。
できたのが八丈島と同じ形にプレスされて出てくるというシンプルながらも凝ったもの。
地下がどれだけ熱いかという展示。地上の気圧100倍の100気圧を水にかけた際に地上では100度で沸騰するものが300度にならないと沸騰しないという仕組みを見せています。逆に高い山などで気圧が下がると沸騰温度が下がりカップラーメンも出来上がるのに時間がかかります。
地下の圧力、そして温度。二つの自然を使った地熱発電の仕組みを見せるやり方はシンプルながらも感じることができるのが素晴らしいところ。
地熱発電のために井戸を掘るために実際に使ったドリルピットもさわることができます。
さわっても「大丈夫」というのはドリルは刃物として見られがちですが地面を掘るには思ったより尖ってないため怪我をしないための大丈夫といわれるもの。
はじめはもっと尖っていたと思われますが地面を掘ったものは摩耗しており丸くなっているように見えます。
地熱発電のビデオも大人向けと子供向けのふたつがあり、説明の内容も異なるものでしょう。
コンパクトながらもよくできた展示は本当ならどんどん子供たちにも体験してほしいところです。
井戸の構造が展示されていますが深さが1650m、そしてびっくりするのが地中の途中で曲げられていること。
曲げても掘ることができるのは驚き。
窓際には地熱発電のしくみと窓から見える建物がどんなものかがわかるように図解されています。
もっと面白いのが窓にそれぞれの建物の形がわかるステッカーで具体的な場所が示されていること。
ステッカーの図は上から見た形、それを見ながら形を当てはめてあの建物がこの施設。というわかりやすいもの。
初めて見るやり方に納得することしかり。
蒸気弁も見やすく。
井戸を掘った際に深さとともに変わる断層での地質の違いがわかるもの。結構変わるものです。
八丈島からも近い青ヶ島。八丈島からもヘリや船が出ていますが欠航することも多いという難所で雲が晴れることも多くないそう。月に八丈島から青ヶ島を見る高台にありますが、青ヶ島を見通すことができるのは月に2割にも満たないのがどれだけ青ヶ島に行くことが大変かわかるものです。
当然のことながらこんな大雨の日には八丈島自体も見渡すことができません。
島の溶岩も見ることができました。
地熱発電所が建っている三原山の溶岩
そして逆側にある八丈富士の溶岩。
参考で南極の石があるのも感慨深いものがあります。
大雨の日でも楽しむことができた八丈島地熱館。えこ・あぐりまーととセットで楽しめる近距離にあります。
ふらっと寄って青ヶ島を見ることができるかチャレンジしてもよさそう。