神戸駅周辺は海側の賑わいと対照的に山側は比較的落ち着いたエリアが広がり、鉄火場もある新開地とも近い場所は飲み屋も多い場所です。神戸駅から歩いて数分のほど近い距離に開店した「立呑ZUTTO」さん。カワード・チャレンジさんがくずし割烹やバルを運営していると営業している中で2018年末に開店したばかりの新しい店舗。
店内はほぼ満員状態で人気ぶりをうかがわせる人入り。こんなに活気を感じるお店であればアタリの確率は99%。入ってみない手はありません。
店内に入ってまず目に入ったのは樽酒。店名のロゴ入りの枡も気になるもの。
ふと見て見ると波に乗る船に見立てた徳利と猪口。港町である神戸らしいロゴが素敵です。
スペシャルな酒というのもどんな酒が飲めるのだろうとワクワクするもの。
黒板のメニューがまたすごい。酒のラベルを絵にして書いたうえでどんな酒かをわかりやすく押し出す内容がすっと入ってきて「この酒を飲みたい!」と思わせるものばかり。
日本地図に書かれた日本酒のリストも思いが伝わってくるものでこれを描くのは大変でしょう。
現在仕入れのある日本酒リストも簡易的な日本地図を模してあり、例外はあるものの日本のこの辺と分かる初めて見る書き方は真似したいものです。
喉が渇いている時は炭酸があるビールをまず飲みたいもの。乾杯。
立ち呑み割烹とある通り焼き茄子のおひたしや揚げだし豆腐など日本酒にも合いそうなものばかり選んでしまいます。
メニューの構成もさらっと食べられるものから、ちょっと手間がかかるものなどバランス良く、飽きずに週に何度も着たいとも思える内容です。
頂いた赤貝の造り。そうそう、こんな軽い感じでいいからちょっとつまみたいという時に嬉しいポーション。もちろん活きも良く赤貝特有の爽やかな香りが感じられます。
貝柱のかき揚げも一つと思いきや二つもどかんとくるサプライズ。蕎麦をたぐりたくもなるサクッと上がったかき揚げは発泡性の日本酒とも合いそうです。
やっぱり日本酒はマスト。
開店してから間もないこともあり、若干荒削りなところはありますが、それぞれのモチベーションが非常に高く感じられます。
目の前が板場で大将らしい方の手際の良さを感じます。手際の良い調理を見ているとどんな美味しいものが作られて行くんだろうと思えるものがあり、それ美味しそう!とつい頼んでしまう時もあります。
神戸の牛すじと大根がまた美味しく、関東や京都のおでんとはまた違う出汁の香りが飽きません。
焼き茄子の煮浸しがしっかり焼いた茄子を皮をむいて浸しにするという手間がかかる方法で作られたもの。立ち呑みで食べることができるとは思いもしませんでした。さすが立ち呑み割烹とうたうだけあります。
後ろを見ると櫓を組んだ上に樽を乗せ、テーブルにするという初めて見るやり方になかなか興味が湧きます。
目の前で握ってくれるおにぎり。こんなもんを目の前で見せられたら普段飲んでから炭水化物を取らないようにしていても頼んでしまう魔力を感じます。
おにぎりは梅、わさびこんぶ、じゃこ、明太子の4種類から選ぶことができ、神戸近辺ときたらじゃこを頼みます。いかなごのくぎ煮やじゃこの実山椒炊きをよく聞く土地柄のためどうしても魅力があります。
黄金色のじゃこがたっぷりと入っておりおいしいこと。おにぎりと冷酒が合うといいますがまさにこのこと。
さて、よく飲んでよく食べました。
また伺うとしましょう。ごちそうさま。